本の感想「旅をする練習」乗代雄介

本の感想「旅をする練習」乗代雄介(講談社

 コロナ禍の2020年3月、サッカーが上手な中学入学を控えた女の子と、その叔父が徒歩で鹿島スタジアムを目指す旅をする。途中で就職が決まっている女子大学生と出会い旅を共にすることになる。女の子の叔父もサッカーの経験者で、二人は空き地などでサッカーボールを蹴り合って練習もする。ストーリーは淡々と進んでいくが、女子大生のスマート・フォンにあるメールが着した後である変化が起きる。ラストは意外な結末になっている。