本の感想「ショート・セール」楡周平

本の感想「ショート・セール」楡周平(光文社)

 たまにこういう経済小説に手を出すことがあるのだが、ほぼ失敗に終わる。これもそれほどの長さがないし読み易いような気がしたのだったっが、やはりよく分からないで読了した。ある自動車会社が業績不振になってEV事業を中国の起業と協力して立て直しをはかるという話なのだが、実際には背後に黒幕が関与している。すなわちどうやってうまく会社を無力化させるとともに、自分たちが不当な金儲けをできるかというプランを練り実行しようとする。株の取り引きの基本構造を分かっていないとストーリーを追っていけなくなる。こういった経済小説も楽しめるようになれるといいものだろう。