2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧
本の感想「日々是口実」土屋賢二(文春文庫) 週刊文春の連載エッセイをまとめたもの。初出は2018年7月から2019年10月まで。 文庫のシリーズには作家などが解説を記していてこれもこのシリーズの読みどころである。本書では土屋幹男氏が担当していて、著者の…
本の感想「長い長い殺人」宮部みゆき(光文社文庫) この文庫は2011年刊だが作品の初出は1997年で著者がデビューして間もないころのものである。保険金殺人をネタにしたミステリーだが、ちょっと変わった仕組みを取り入れている。主な登場人物の持っている財…
本の感想「妻から哲学」土屋賢二(文藝春秋) 週刊文春の連載エッセイのベスト・セレクション。内容ごとに5つのジャンルに分類してある。著者は退職後はご夫妻で神戸の老人ホームで生活されている。勤務したお茶の水女子大での最終講義のことを記してある。…
本の感想「急がば転ぶ日々」土屋賢二(文春文庫) 週刊文春の連載エッセイでずっと以前から単行本になるたびに楽しく読んでいたシリーズである。このところ新刊がないと思っていたら、単行本ではなくて文庫本で出版されていたことに気付いた。本書はその文庫…
本の感想「それでも空は青い」荻原浩(角川書店) 短編7作品を収める。「なるほど、そうきたか」と思わされる締めくくりになっているのが楽しい。「人生はパイナップル」は野球を通して祖父と孫の関係を描く佳作である。祖父は若い頃に日本統治下の台湾で暮…
本の感想「対決」月村了衛(光文社) 対決するのは新聞社社会部の女性記者と私立の医大の女性理事である。医大での不正入試を巡って記者は事実を追求し、理事は報道から大学を守る立場に置かれる。不正入試は女子志願者が入試の得点を差し引かれていて、男子…
本の感想「ピリカ Photo Pirka」半田菜摘(エイアンドエフ) 最新作の「カムイ」より前の2021年にに出版された写真集である。小ぶりの版のものなので「カムイ」の方が見やすい。「カムイ」に収められた作品のいくつかはこちらでも見ることが出来る。「カムイ…
本の感想「冷蔵庫を抱きしめて」荻原浩(新潮社) 短編8作品を収める。この著者の作品が過去に1つぐらいは読んだことがあるような気がする。本書は何に予備知識もなく図書館の書架で目についてたまたま借りてみた。それぞれ工夫のあるラストがあって楽しめ…
本の感想「星月夜への招待」KAGAYA(河出書房新社) KAGAYA氏のCG作品を見たことがあったがこのような写真集があるのは存じ上げなかった。主に天体を撮影したものだが、星、月、太陽とを絡めた風景写真が多い。作品は世界各地で撮影された美しく神秘的である…
本の感想「恐竜の魅せ方」真鍋真(CCCメディアハウス) 「恐竜博2019」の開催に関わった様々なジャンルの専門家たちへの取材をまとめたもの。専門家たちの役割は多岐にわたる。例えば、化石の運送、化石の組み立て、れぷりかの作成、サイエンスイラストレ…
5月の山行「空沼岳 5月22日」 昨年の10月に10年ぶりぐらいで登りましたから7カ月ぶりです。それ以前にも何度か登っていますが、夏と秋にしか行っていませんでした。この度は新緑を楽しみながらの山行を目論みます。 万計沼 下山時の撮影です。 足元は長靴に…
本の感想「超・鉄道風景撮影ガイド」 長根広和 中井精也 山﨑友也 助川康史 久保田敦 他(インプレス) 国内トップの鉄道写真家がずらり執筆陣に並んだ豪華なガイド本である。これほど徹底的な内容のガイド本はちょっとないだろう。機材や撮影法の解説と全国…
本の感想「馬の惑星」星野博美(集英社) 馬が生活文化に深く関わっている地域を訪ねるルポルタージュで、モンゴル、スペイン、モロッコ、トルコを取材した。歴史も馬文化の視点を通して見ると、単に人の視点から捉える場合とは異なって見える。著者は趣味で…
本の感想「失踪願望。コロナふらふら格闘編」「続失踪願望。さらば友よ編」椎名誠(集英社) 日記形式で書かれた身辺雑記で、書名のサブタイトルにある通り、前者はコロナ禍の時期、後者はその後の時期をカバーしている。すなわち2021年4月から始まり、同年…
本の感想「カムイ」半田菜摘(日経ナショナル ジオグラフィック) 北海道内の野生動物だけを被写体にした写真集である。傑出した出来栄えである。撮影者の半田氏のことを知ったのはNIKON Z9の発売時に公開されたメーカーのプロモーション動画でだった。病院…
本の感想「ゆる鉄絶景100」中井精也(小学館) 「一日一鉄!Ⅱ」と同じく今年4月に発刊された写真集で、前者はクラウドファンディングによる企画本だが、こちらは書店で購入可能な写真集である。両者ともに重複して使用されている作品もある。また、本書に…
撮影「安平町の菜の花」5月16日 そろそろ見頃になったと思って、早朝に出かけてみました。道の駅で今年のマップを入手しようと立ち寄ったのですが、トイレ以外は9時オープンということでした。毎年畑の場所が変わるのですが、大体の見当をつけて行ってみまし…
本の感想「文はやりたし」中谷美紀(幻冬舎文庫) 「小説玄冬」の連載エッセイ2016年11月号から2023年2月号までをまとめたもの。著者はオーストリア在住で仕事のために時々日本に戻るという生活を送っている。とても理知的な文章で日常雑記を記している。ち…
本の感想「あやつられ文楽鑑賞」三浦しをん(ポプラ社) 著者が文楽を好むことは知っていたし、文楽を元にした小説もある。私は文楽については何も分からない。これから先に、鑑賞することもなさそうだ。他ならぬ三浦しをんの本だから読んでみようと思った。…
5月の山行 「尻別岳 5月14日」 好天が今日明日と続く予報ですが、今日の方がスッキリと晴れそうだったので出かけることに決めました。尻別岳は初めてです。R276を西に向かって走行しているとこの山の向こうに羊蹄山が見えてくるところがあって、いつかは登っ…
本の感想「女を観る歌舞伎」酒井順子(文藝春秋) いささかの知識もない歌舞伎についての本でまったくの気まぐれで借りてみた。歌舞伎の登場人物でとりわけ女性の行動と心理とを容赦なく分析・解説したもの。この手の考察は酒井氏の十八番である。歌舞伎解体…
本の感想「きたきた捕り物帖」 宮部みゆき(PHP) 江戸時代の事件ミステリーで4話をおさめる。きたきたは主人公の北さんと彼に協力する喜多次さんという二人の名前に由来する。事件はなにか妖しさがあって謎解きをする主人公たちは心理戦に挑むようなプロット…
本の感想「コンプレックス文化論」武田砂鉄(文藝春秋) コンプレックスの要因は様々あるが、この本では10のトピックを取り上げている。天然パーマ、下戸、解雇、一重(ひとえ)、親が金持ち、などである。生来の身体的な特徴とか、社会的な背景によることな…
撮影 「恵庭渓谷」5月10日 毎年恒例の恵庭渓谷春の撮影です。新緑と春紅葉が見ごろになるのはGWを過ぎたあたりの数日間です。今朝の天気は晴れですが、薄雲がかかったりして雲が動いていました。 空がスッキリした青空でないですが全体に淡い色合いです。 空…
本の感想「ショート・セール」楡周平(光文社) たまにこういう経済小説に手を出すことがあるのだが、ほぼ失敗に終わる。これもそれほどの長さがないし読み易いような気がしたのだったっが、やはりよく分からないで読了した。ある自動車会社が業績不振になっ…
5月の山行 徳舜瞥山 ホロホロ山 5月9日 この先がホロホロ山の山頂 徳舜瞥山とホロホロ山に登ったのはもう30年以上も前のことになります。毎年登る風不死岳からよく見えるのですが、ずっとご無沙汰していました。もう以前の記憶もすっかり薄れていたので初登…
本の感想「天はあおあお野はひろびろ」池澤夏樹 写真・水越武(北海道新聞社) 本の副題は「池澤夏樹の北海道」となっていて、北海道新聞に連載したエッセイを中心にしてまとめたものである。著者と北海道の関りをテーマにした文が多く収められているが、そ…
本の感想「動物翻訳家」片野ゆか(集英社) 動物園の飼育員たちが動物たちの生活環境を向上させるために行った様々な工夫と実践を丁寧に取材したルポルタージュである。4件の実例がまとめてあり、対象の動物はフンボルトペンギン、チンパンジー、アフリカハ…
本の感想「何とかならない時代の幸福論」ブレイディみかこ・鴻上尚史(朝日新聞出版) NHKの「SWITCHインタビュー達人たち」の対談をまとめたもので、さらにこの書籍のために新たな対談を加えて構成したもの。日英の教育の違いがそれぞれの社会のあり様をど…
本の感想「ぼくの死体をよろしくたのむ」川上弘美(小学館) 図書館でたまたま書名が目について借りてきた。普段読む作家ではない。短い短編が18作収まっている。よく分からないものもあったが、なかなか巧いと思うものもあった。それぞれの作品が短いので「…