2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

本の感想「水車小屋のネネ」津村記久子

「水車小屋のネネ」津村記久子(毎日新聞出版) 2021年7月から1年間、毎日新聞に連載された。購読している新聞であるが、連載時には読んでいなかった。新聞の連載小説というのは読むべきかどうか迷うものだ。毎日細切れにされた分量しか読めないことが大きな…

庭の花 撮影

今年はライラックの花は不作でした。「裏年」に当たったらしくていつもの1割ぐらいしか開花しませんでした。ドウダンツツジも同じ傾向でした。2~3日前に撮影したものです。 名前はわかりませんがよく庭に植えられている黄色の花です。 背景のピンク色はシバ…

本の感想「銀河の片隅で科学夜話」全卓樹

「銀河の片隅で科学夜話」全卓樹(ぜん・たくじゅ)朝日出版社 2023年新作の「渡り鳥たちが語る科学夜話」の前著にあたる2020年の出版作品。この作品が好評だったことで「渡り鳥たちが語る科学夜話」の出版につながった。私は出版の順番と逆の順番で読んだこ…

本の感想「日本エッセイ小史」酒井順子

「日本エッセイ小史」酒井順子(講談社) エッセイは昔は随筆と言われていて、「枕草子」とか「徒然草」とかは学校の文学史でも随筆としてカテゴライズされている。随筆からエッセイと呼び名が変わっていった頃から、エッセイがいっそう世の中に普及していっ…

安平町の菜の花 撮影

5月23日の昼過ぎから安平町の菜の花畑を訪ねました。毎年今頃菜の花畑が公開されています。年によって花畑の場所が変わっているので(他の作物の作付の具合によるらしい)HPで公開されている地図を見ながら巡っていくことにしています。今年は一番広い畑が道…

本の感想「教誨」柚月裕子

「教誨」柚月裕子(小学館) 死刑執行後に残された遺骨が遠縁の女性に引き取られた。女性と死刑囚との関りは子供の頃に一度会って二言三言言葉を交わしただけ。死刑囚は執行前に「約束は守ったよ。褒めて」と謎の言葉を残した。女性はほとんど何も知らない死…

本の感想「渡り鳥たちの語る科学夜話」全卓樹

「渡り鳥たちが語る科学夜話」全卓樹(ぜん・たくじゅ)朝日出版社 著者は物理学者で高知工科大学理論物理学教授。専攻は量子力学、数理物理学、社会物理学。科学エッセイで20の物語が収められている。かなり難解な領域もあって数式やら、グラフ、概念図など…

本の感想「静浄島」川﨑秋子(双葉社)

昭和20年代の終わりごろに礼文島でエキノコックスが流行した。その10年後ぐらいには根室地方でも。その対策にあたった道の調査官を語り手にした小説である。礼文島で実行された対策は寄生虫の宿主となる動物を徹底駆除することで、キツネや野犬のみならず…

本の感想「機械仕掛けの太陽」知念実希人

「機械仕掛けの太陽」知念実希人(文芸春秋) 感染症の対応が2類から5類へ変わったことでコロナとどう向き合うかが各人の判断にゆだねられる事柄が多くなりました。このタイミングでコロナの発生当時から今までの社会状況をおさらいしてみるのは価値がある…

恵庭渓谷の新緑 撮影

恵庭渓谷 ダム湖 5月12日新緑の恵庭渓谷で撮影してきました。この場所は紅葉の時期に訪れる人が多いのですが、新緑も楽しめます。連休明けぐらいが見ごろになりますが、柔らかな緑色は日々刻々と濃くなっていきますから、自分の好みのグラデーションはごく短…

5月の山行

春の連休の谷間、2日は銭函天狗岳へ山行しました。初めての場所です。道路地図で見当をつけていたのですが、登山口を間違えてしまいました。5号線から山の方に入っていくと行きどまりになってとりあえずここに駐車します。周辺を歩き回ったらピンクテープを…

4月の山行

例年、春の最初の山行は風不死岳にしていました。5月半ばになるとルート上の残雪は小さくなり登り易くなります。今年からは山行回数を増やすことにしました。あまり体力が衰えない期間はあと数年ほど残っていると思われます。その間にできるだけ多くの山行を…

本の感想「ある旅行死亡人の物語」武田悖志・伊藤亜衣

「ある旅行死亡人の物語」武田悖志・伊藤亜衣(毎日新聞出版)著者はいずれも共同通信社の記者である。旅行死亡人とは身元不明で亡くなった人のことだが、この本で取材対象になったのは多額の現金を残して亡くなった独居老人である。住んでいた安アパートの…