本の感想「窓 WINDOW VIEWS OF KYOTO」水野克比古 水野秀比古

本の感想「窓 WINDOW VIEWS OF KYOTO」水野克比古 水野秀比古(光村推古書院)

 A4よりも小さい正方形に近い大きさの写真集で、撮影は京都写真の大御所である水野克比古氏とご子息の秀比古氏による。テーマは「窓」で、窓そのものも被写体になっているし、窓をフレームにしてそこから見える風景もある。窓の外の風景が反射してテーブルに映るシーンは目を息を飲む美しさだ。京都の持つ美を網羅的に撮影してこの写真集ができた。オーバーツーリズムで問題になっている京都だが、内外の観光客の人気が衰えないのはこの写真集を見れば全く納得のいくものだ。

 和文の説明が平易で達意の英文に翻訳されている。場合によっては英文の説明の方が丁寧である。和文も英文も両方読むといっそう楽しめる。