本の感想「巡査たちに敬礼を」松嶋智左

本の感想「巡査たちに敬礼を」松嶋智左(新潮文庫)2024_03

 連作の短編を6作収める。警察小説だがミステリーと共に犯人や捜査官たちの人物像を丁寧に描いている。描き方がしっくりくるところとそうでないところとが混在しているような印象を受けた。読みにくいというわけではないのだが、何かスムーズでないような感じがする。人物像や事件の相にすんなりと入っていけなかったのかもしれない。