2023-12-08から1日間の記事一覧

本の感想「可燃物」米澤穂信

本の感想「可燃物」米澤穂信(文藝春秋) 敏腕警部が事件解決に活躍する警察小説。名探偵ものといってもいいのだろう。主人公の警部はちょっと癖があり、とっつきにくい感じ。この人が上司だったら部下は煙たい印象も持ちそうだ。 エピソードは5つ収められ…

本の感想「プリズン・ドクター」岩井圭也

本の感想「プリズン・ドクター」岩井圭也(幻冬舎文庫) 刑務所に常駐する医師の物語で、序章、終章の他に4つのエピソードを収めている。世の中にはこういう仕事があるのかと新しい知識を得た。実際のところ、今はどういう状況なのか分からないが、この物語…

本の感想「ツナグ」辻村深月

本の感想「ツナグ」辻村深月(新潮社) 主人公は死者と生者を「ツナグ」役割を担っている。両者の意向が合えば一晩だけ亡くなった人があたかも生きていた時と同じようにホテルの一室に現れる。こういった荒唐無稽の仕掛けがこの作品の主要な設定になっている…