本の感想「崩れる脳を抱きしめて」知念実希人

本の感想「崩れる脳を抱きしめて」知念実希人実業之日本社

 研修医と患者の関係を描くミステリー作品。患者は脳に重篤な疾患があり余命は長くないと分かっている。様々なトリックが次々と出てくるのでちょっと食傷気味になった。もっとシンプルな方がいい。切手を使った仕掛けは昔、A.ヘップバーンの映画で使われたものだ。

 患者は若い女性で祖父母から受け継いだ潤沢な資産がある。その資産を巡ってどうやら何らかの策略が練られているらしい。あるきっかけで研修医はその策略に巻き込まれていくことになった。最後のトリックは無理筋の感が強い。