本の感想「What a Wonderful World この素晴らしき世界」岩合光昭

本の感想「What a Wonderful World この素晴らしき世界」岩合光昭(クレヴィス)2024_05刊

 岩合氏の最新刊の写真集であり世界各地で撮影された作品が収められている。珍しいことに最初の11作品には生き物が映っていない。迫力のある風景写真が続いている。岩合氏の撮影エリアは広範でページを捲ると次は地球の反対側に飛んで行ったりする。これほど様々な場所で生き物を追いかけた写真家は極めて少数しかいないのだろう。本書では作品のひとつひとつに楽曲が紹介してある。作品を見ながらその音楽を聴くなり、思い浮かべるなりするとよいという岩合氏のお勧めだ。知っている楽曲もあれば知らない物もあるが、本書のタイトルのWhat a Wonderful WorldはたまたまCDを所有していたので聞いてみた。ルイ・アームストロングの渋い歌唱は一度聞いたらしっかりと耳に残るが、私が持っているのは Eva Cassidy の Live At Blues Alley で、これもまた絶品である。