本の感想「作家のおしごと」五木寛之

本の感想「作家のおしごと」五木寛之東京堂出版)2019_02刊

 月に一度NHK R1の「ラジオ深夜便」で五木氏との対談を聞く。今月の番組で本書への言及があり、以前読んだことがあったことを思い出した。そのきっかけで再読した。五木氏がこれまでどのような仕事に関わってきたかを肩の凝らない形で紹介している。ちょっと珍しいものもあって、1983年に行われた村上春樹氏との対談も収録してある。五木氏が50歳、村上氏がデビューして間もないころのものだ。

 五木氏はいつもエンターテインメント性を大切にしてきていると自身が述べている。小説のみならず、インタビューや講演の仕事にもウエイトを置いている。また、「旅をする作家」でもあり、70歳を過ぎてから日本全国の100寺を訪ねる企画も完成させた。90歳を過ぎた現在でも求められて地方で講演をすることがあるのだという。人と対峙するのを楽しみ、大切にしている。月に一度聞くラジオからの声はとてもしっかりしていて90歳を超えた人のようには聞こえない。これからのご活躍が楽しみである。