本の感想「シャーロックホームズの冒険(シャーロック・ホームズ全集3)」アーサー・コナン・ドイル

本の感想「シャーロックホームズの冒険(シャーロック・ホームズ全集3)」アーサー・コナン・ドイル 小林司東山あかね訳 (河出書房新社

 前週の第3巻でこのシリーズは読むのが2冊目となった。短編12作品を収めている。長編よりもこのぐらいの長さの作品の方が読み易いと感じた。シリーズをどれか一つ選ぶとしたら、この巻が一番いいのかもしれない。探偵ものというのも、昨今はトリックが複雑怪奇になり過ぎているような向きもあるように思っていて、あまり奇をてらいすぎるとどうも興ざめしてしまう。シャーロックホームズの作品群では今の読者にとってはいささか「子供だまし」のような印象があることも否定できない。古き良きミステリー作品と思えばよいのではないだろうか。