2025-02-01から1ヶ月間の記事一覧

本の感想「直木賞を取らなかった男」新堂冬樹

本の感想「直木賞を取らなかった男」新堂冬樹(光文社)2024_12 主人公の書いた小説がある文学賞の候補にノミネートされた。賞の決定を待つ間に、ある見知らぬ編集者が「会って話をしたい」と申し出てきた。会って話を聞くと、その編集者はノミネートを辞退…

本の感想「ペガサスの記憶」桐島洋子/かれん/ノエル/ローランド

本の感想「ペガサスの記憶」桐島洋子/かれん/ノエル/ローランド(小学館)2022_06 桐島氏の著作は随分と昔に何冊か読んだ記憶がある。10年以上前になると思うが、ラジオのトーク番組で桐島氏が出演しているのを聞くことがあって久しぶりに接点を得た。放送…

本の感想「ニッポン全国空港放浪記」A☆50/Akira Igarashi

本の感想「ニッポン全国空港放浪記」A☆50/Akira Igarashi(イカロス出版)2025_01 本書のサブタイトルは「空港ヒコーキ絶景ガイド 全国60空港収録!ヒコーキ写真集のような空港ガイド 空港ガイドのようなヒコーキ写真集」となっている。主に車中泊をして全国…

本の感想「橋を渡る」吉田修一

本の感想「橋を渡る」吉田修一(文芸春秋)2016_03 職業や立場が様々な複数の登場人物がたちの現在の暮らしぶりが描かれていく。そして最後には2085年の社会がSF風に描かれる。約75年前の登場人物たちやその子孫がどうなっていったのかが紹介される。この部…

本の感想「男ともだち」千早茜

本の感想「男ともだち」千早茜(文芸春秋)2014_05 主人公は28歳の女性でイラストレーター。恋人と同棲しながら妻子ある医師と不倫関係にある。タイトルの「男ともだち」は学生の頃から親しくしている友人である。物語は主人公がイラストレーターとして徐々…

本の感想「チャーリーとの旅」ジョン・スタインペック /青山南 訳

本の感想「チャーリーとの旅」ジョン・スタインペック /青山南 訳(岩波文庫)2024_11 1960年の9月から12月までスタインベックはトラックを改造したキャンピングカーでアメリカをぐるりと1周する旅をした。58歳の時だ。茶者は1968年に亡くなっているのでこの…

本の感想「めぐる季節の物語」(2010_10)「極北に生きる人びと」(2010_12)「夢を追う人」(2011_01)星野道夫

本の感想「めぐる季節の物語」(2010_10)「極北に生きる人びと」(2010_12)「夢を追う人」(2011_01)星野道夫(新日本出版社) 全3巻のアンソロジーで星野さんの著作と写真集からセレクトされている。図書館で見つけたのだが、児童書に分類されていた。星…

本の感想「老いを読む老いを書く」酒井順子

本の感想「老いを読む老いを書く」酒井順子(講談社現代新書)2024_11 老いや死に関して多くの作家らが様々な考えを残している。本書の巻末には1957年の「楢山節考』(深沢七郎)から2024年の「61歳で大学教授やめて、北海道で『へき地のお医者さん』はじめ…

本の感想「文にあたる」牟田都子

本の感想「文にあたる」牟田都子(亜紀書房)2022_08 本書は校正・校閲の仕事を通して考えたことを読みやすいエッセイにしたもの。この仕事の現場でどのようなことが行われているのかは一般にはあまりよく知られていない。1冊の本が出来る過程で校正・校閲を…

本の感想「校正・校閲11の現場 こんなふうに読んでいる」牟田都子

本の感想「校正・校閲11の現場 こんなふうに読んでいる」牟田都子(アノニマ・スタジオ)2024_12 著者はフリーランスで校正の仕事をしている。校正・校閲が行われている11の現場を取材をしたルポが本書である。インタビュー形式で記してあり写真も添えらえ…

本の感想「わからないので面白い」養老孟司・鵜飼哲夫編

本の感想「わからないので面白い」養老孟司・鵜飼哲夫編(中央公論新社)2024_11 中央公論に1996~2007年まで断続的に連載した時評エッセイからセレクトしたもの。巻末には2024年8月に行われた著者と編者の対談を収めている。22編のエッセイが4つのジャンルに…

本の感想「桜が散っても」森沢明夫

本の感想「桜が散っても」森沢明夫(幻冬舎)2024_12 高齢の男性が悪天候のなかで路上に倒れているのが見つかった。発見者は警察に通報したが、すでに男性は亡くなっていた。その男性はかつて妻と二人の子どもと幸せに暮らしていたのだが、あるきっかけで離…

本の感想「精神科医はへき地医療で"使いもの"になるのか?」香山リカ

本の感想「精神科医はへき地医療で"使いもの"になるのか?」香山リカ(星和社)2024_07 へき地医療の現場に入って多忙な日々を送る著者が診療活動を通して思ったことや考えたことをドキュメント風に記したエッセイ。著者は精神科医として臨床経験を長く積ん…

本の感想「61歳で大学教授やめて、北海道で「へき地のお医者さん」はじめました」香山リカ

本の感想「61歳で大学教授やめて、北海道で「へき地のお医者さん」はじめました」香山リカ(集英社)2024_02 香山氏のこの転職については新聞に連載執筆しているのコラムなどで知っていた。大体の経緯は分かっていたが、本書にはこの経緯を詳細に記してある…

本の感想「虚傳集」奥泉光

本の感想「虚傳集」奥泉光(講談社)2025_01 江戸末期に様々な分野で活躍した人たちの人物伝を5話まとめている。歴史の表部隊に登場する人たちではなくて、ひっそりと埋もれた人物を取り上げている。各人はいささか風変わりな人物であることが共通項だ。1話…

本の感想「捨てる生き方」小野龍光 香山リカ

本の感想「捨てる生き方」小野龍光 香山リカ(集英社新書)2025_01 小野龍光氏のことは全く知らなかった。「1974年札幌市出身。2022年にインドで佐々井秀嶺上人のもとで得度。得度前は俗名小野裕史として、東京大学大学院理学系研究科生物学専攻終了後、投資…

本の感想「微生物ハンター、深海を行く」高井研

本の感想「微生物ハンター、深海を行く」高井研(イースト・プレス)2013_07 以前読んだような記憶があり、このブログで検索したがヒットしなかった。読み進むうちに再読だと分かったのでブログ開設前に読んだのだと思う。著者の研究テーマは「地球生命は深…

本の感想「地上に星座をつくる」石川直樹

本の感想「地上に星座をつくる」石川直樹(新潮社)2020_11 初出は2012年5月から2019年12月まで「新潮」に連載したエッセイ。世界各地を訪ねたことに絡めた様々な思いを記している。著者が世界各地を広く取材していることは承知していたが、それにしても活動…

本の感想「ナイル川を下ってみないか」野田知佑

本の感想「ナイル川を下ってみないか」野田知佑(株式会社ネイチュアエンタープライズ)2016_11 著者が世界各地で川下りをした記録を収める。さらに「川の学校」として子供たちに川遊びを教えたことを紹介する。川の学校については次のような記述がある。「…

本の感想「ふたりの季節」小池真理子

本の感想「ふたりの季節」小池真理子(幻冬舎)2008_12 随分前に読んだ記憶があったものだが、ストーリーはあまり覚えておらず、再読してみた。小池作品はしばらく新作がでていないようなので、久しぶりに読みたくなった。短めの作品で、高校時代に付き合っ…

本の感想「かぶきもん」米原信

本の感想「かぶきもん」米原信(文芸春秋)2025_01 江戸時代の歌舞伎を描いた連作短編6話を収める。江戸ものは得手ではないし、歌舞伎には全く不案内なのでよい読者にはなれなかった。相当に集中してメモ書きでも作って読まないと筋を把握できそうおもない。…

本の感想「オーロラの向こうに」松本紀生

本の感想「オーロラの向こうに」松本紀生(教育出版)2007_11 写真を豊富に取り入れて子供向けにオーロラを解説した本。著者がアラスカを撮影することになった動機や、現地での撮影方法なども紹介している。とりわけ子供たちに伝えたいことは次の言葉に込め…

本の感想「原野行」松本紀生

本の感想「原野行」松本紀生(クレヴィス)2014_03 アラスカを撮影した写真集。ザトウクジラ、オーロラ、カリブー、グリズリー、原野や山岳の風景などを被写体にしている。アラスカ写真では松本氏は星野道夫氏の「後輩」と言ってよいのだろう。星野氏の作品…

本の感想「君が手にするはずだった黄金」小川哲

本の感想「君が手にするはずだった黄金」小川哲(新潮社)2023_10 短編5話とエッセイ1つを収める。表題作は高校の同級生の半生を描く。彼は高校生の時から自分を大きく見せたがる性格だった。社会人になってから同級生が集まった時にたまたまその人物のこと…

本の感想「極北のひかり」松本紀生

本の感想「極北のひかり」松本紀生(クレヴィス)2019_04 著者のことはNHKラジオ番組の「ちきゅうラジオ」で知った。時々番組に登場するが、とりわけ取材先のアラスカからのライヴ中継は面白くて楽しみにしている。本書は写真集ではないが何枚かの作品が挿入…

本の感想「魔女たちのアフタヌーンティー」内村純

本の感想「魔女たちのアフタヌーンティー」内村純(角川文庫)2024_02 たまたま新刊書のコーナーで見つけたもので初めて読む作家だった。気楽に読めそうな印象だったがその点では見込み違いではなかった。主人公は大手の不動産会社に勤務する40歳近い女性。…

本の感想「『死後生』を生きる」柳田邦男

本の感想「『死後生』を生きる」柳田邦男(文藝春秋)2025_01 一部書き下ろしを含み、これまで様々な媒体に発表された生と死の問題についての文章をまとめてある。「死後生」とは柳田氏の造語である。「人間死んだら終わりといわれますが、私はそうは思わな…

本の感想「五木寛之傑作対談集Ⅰ」五木寛之

本の感想「五木寛之傑作対談集Ⅰ」五木寛之(平凡社)2024_11 対談集のⅠなので続編があると期待したい。一番古いものは1972年のモハマド・アリで一番新しいものは2002年の長嶋茂雄なので、わりと実施時期は古い。14人との対談が収められている。村上春樹(198…

本の感想「忘れ得ぬ人 忘れ得ぬ言葉」五木寛之

本の感想「忘れ得ぬ人 忘れ得ぬ言葉」五木寛之(新潮新書)2025_01 様々なジャンルで活躍する人々との回想記で46編を収める。登場する人を何人かあげると、寺山修司、八千草薫、藤子不二雄A、野坂昭如、C.W.ニコル、瀬戸内寂聴など。それぞれの人の普段…

本の感想「歴史で読み解く!世界情勢のきほん 中東編 池上彰

本の感想「歴史で読み解く!世界情勢のきほん 中東編 池上彰(ポプラ新書)2024_12 中東の国々の歴史を概観してさらに現在の情勢を詳しく解説している。この地域の歴史と現在とはなかなか分かり難くて他にも池上氏の著作をいくつか読んでいるけれでも知識と…