本の感想「龍の墓」貫井徳郎

本の感想「龍の墓」貫井徳郎双葉社

 スマートフォンが時代遅れの機械になっている近未来。人々はスマートフォンの代わりに眼鏡型のウエアラブル端末を使うのが主流になっている。VR技術も進化していてゴールる使用であらゆる体験が可能になった。中でもVRを使ったゲームの発達は著しく、ゲーム中毒になっている人も多い。「ドラゴンズ・グレイブ」というRPGが特に人気があり、警察官を止めた主人公はこれに夢中になっている。

 ある時、連続した3件の殺人事件が起こったが、「ドラゴンズ・グレイブ」のストーリーと極めて類似性が高いことが分かった。主人公はかつて同僚だった警察官に協力を求められて、ゲームを進めることで、現実に起きた事件の犯人を推理していく。

 私はRPGをやったことがないのでいささか分かりにくい内容だった。そういうゲームに精通している人が読めば、もっと面白いと思えるのだろう。こういう小説を読むことでRPGがどんなふうなものなのかを想像するわけだけれども、俄かにやってみようとも思わない。こういったジャンルの小説を読むのは難しくなってくるものなのだろう。