本の感想「不思議カフェNEKOMIMI」村山早紀

本の感想「不思議カフェNEKOMIMI」村山早紀小学館

 幽霊奇譚というか魔法使いファンタジーというか、そういうジャンルの物語。50代の女性が主人公で急に亡くなっるのだが、謎のランプから出現した魔ネコの計らいで死後魔法使いになるという設定になっている。これが序章でその後3章が続き、それぞれにメインの登場人物がいる。魔法使いとなった主人公はそれらの登場人物とかかわりを持ち、なんらかの救いをもたらしていくという筋立てだ。現実と異界との「あわい」のような時空の中で主人公は自在に魔法を駆使する。過去に誰かに起こった辛い出来事などが主人公の働きかけによって、変異していき癒しの方向へと導かれる。「よい話」としてあまり余計なことを突っ込まないで読むのがいいのだろうと思う。ストーリーとしてはさしてエキサイティングとは言えない。