本の感想「ロシア文学の教室」奈倉有里

本の感想「ロシア文学の教室」奈倉有里(文春新書)2024_05

 大学のロシア文学の講義の形で12の作品を解説する。誰でも名前だけは知っている作家もいるし、初めて聞く名前もあった。作品を読んでいないと内容に着いていくのは難しいが、その作品を呼んで診ようかという指南書にはなる。講義形式にある仕掛けがあって、受講生はVR体験のように作品の中の登場人物となって物語の一場面に参加する。その体験後にお互いの意見交換をして、先生がさらに解説を加える。チェーホフの短編でも1つぐらい読んでみようかと思った。